
皮膚刺激の効果
皮膚には感覚機能があり、触覚、圧覚、痛覚、温覚、冷覚などの刺激を感知します。身体は皮膚と脳のやり取りを通して、身体の外の情報と身体の内の機能を連動させて身体のバランスを絶えず作り直しています。鍼とお灸の刺激は、皮膚に直接刺激を与えることで、触覚と痛覚を通じて、脳の神経繊維に多くの刺激を与えることができるため、副交感神経(特に迷走神経)の活性化(リラックス効果)や交感神経神経の活性化(覚醒効果)を起こして、脳と内臓や関節とのつながりを深めることで、体質改善を目指すことができます。

鍼の効果
浅筋膜をゆるめる
鍼刺激によって全身の筋肉を包み込む筋膜(皮膚の下にある皮下脂肪の中に存在する膜)をゆるめることで、筋肉のバランスを整え、筋肉と血管・筋肉と神経の癒着を取り除き血流改善します。
インナーマッスルを直接刺激
インナーマッスル(深層部の筋肉)を直接鍼刺激することで、構造的な骨格バランスを整えます。整体やマッサージではインナーマッスルを直接刺激することはできないので、ここが鍼灸と整体の大きな違いになります。
機能的な改善を期待できる
鍼刺激が脳幹や脊髄を経由して、下降性疼痛調節系(痛みの抑制)の反応や神経伝達物質の調整(神経伝達物質→セロトニン、ドーパミン、エンドルフィン、γ-アミノ酪酸(GABA))や内臓機能の活性化を起こし機能的な改善が起こります。特に鍼の施術は直接神経を刺激するため脳の血流改善を起こしやすいため、鍼の施術は慢性疼痛、神経麻痺、内科疾患、精神障害といった難治性疾患にも対応できます。

お灸の効果
関節機能を改善
温熱によって表層の皮膚の冷えを改善し固くなった筋肉をゆるめます。繰り返し施術することで固まった関節機能を改善します。
免疫力の向上
皮膚に跡が残らない程度の軽い火傷を起こすことで、組織の修復反応として白血球(細菌やウイルスなどの病原体から体を守る)が増加し免疫力が向上します。
心機能を高める
お灸を続けることで全身の血流改善が起こり交感神経が活性化して、心臓の負担が減り心機能が高まります。

整体の効果
頭の呼吸運動の調整
頭蓋骨のバランスを優しく整えることで中枢神経のバランスが良くなり、副交感神経(迷走神経)が活性化し、身体の緊張を和らげます。
骨格矯正
関節の刺激とツボの刺激を組み合わせて、関節の位置を正しい位置に矯正し骨格矯正します。