八臓腑と機能の連動

東洋医学において診断の根幹にあるものとして、臓腑(ぞうふ)があります。一般的には五臓(肝、心、脾、肺、腎)に分けますが、当院では実際の臨床経験から八臓腑に分けて考えます。生まれつき持っている機能低下しやすい臓腑(=固定臓腑)の機能低下が姿勢や動作を不安定にします。固定臓腑には協調して機能が連動する臓腑があり、共生臓腑と呼んでいます。固定臓腑の機能が上がれば共生臓腑の機能が上がり、逆もまた起こります。生活習慣によって固定臓腑以外の問題が起これば、その臓腑の共生臓腑に問題が起こります。このように1つの臓腑機能がすべての臓腑機能へとつながっていくシステムを利用して診断・施術をしています。

固定臓腑と共生臓腑

具体的に、臓腑別の診断について見ていきます。

八臓腑背骨が固まりやすいポイント共生臓腑臓腑機能について
胸椎3番胃・十二指腸呼吸と免疫(鼻とのどから入ってきた異物の除去)
腎臓腰椎2番脳下垂体老廃物を尿として出す、血圧調整、電解質バランスの調整
脳下垂体頸椎2番心臓ホルモンバランスの司令塔
胃・十二指腸胸椎12番腎臓食べ物の消化
心臓胸椎4番胃・十二指腸血液を循環させる
甲状腺頸椎4番肝臓甲状腺ホルモンを分泌して代謝をコントロールする

膵臓
胸椎11番脳下垂体血糖値をコントロールするホルモン(インスリン、グルカゴン)を出して血糖を調節する
肝臓胸椎9番腎臓栄養の分解・合成、栄養の貯蔵、薬物・アルコール・有害物質の解毒

当院では、不調の大きな原因は、これらの重要臓腑が体質・生活習慣によって機能低下を起こすことだと考えているため、固定臓腑と共生臓腑のバランスを整えることを大切に考えて施術を行っております。